距骨骨折

距骨は脛骨と踵骨(かかとの骨)の間にある骨です。

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交通事故では、バイクの転倒時やアクセル・ブレーキに足を乗せていたときなど、背屈位の足首に大きな力が加わることによって、脛骨と踵骨に圧迫されて骨折します。
距骨骨折は、踵骨骨折などに比べるとあまり多くは発生しませんが、距骨の表面の80%が軟骨で覆われているため、血流の供給が限定され、血行障害が起こり、骨壊死や変形性足関節症を併発する場合は多くなります。
症状としては、激しい痛み、骨折部の腫脹、足関節可動域制限などで、起立・歩行が出来ません。

距骨骨折は転位の程度により4つのタイプに分類されます。

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足部を底屈にし、変形を整復します。整復が難しい場合は踵骨に直接牽引します。
転位があれば、血行状態改善のため早急に対応が必要です。
①②の場合のように、転位のない場合は整復後ギブス固定
③の場合は、整復を容易にするため骨切りが必要になるケースもあります。
④になることは稀です。

③④では骨壊死が考えられます。
骨シンチグラフィー検査などで壊死が落ち着いたと判断されるまでは、膝蓋腱部を中心に体重を支えるPTB装具を付け、非荷重にします。
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いずれの場合の早期の治療が必要になります。

この部分の骨折では、足関節の可動域に制限を残すことが多くなります。
骨折により可動域に2分の1以上の制限が残った場合は後遺障害10級11号が、可動域に4分の3以上の制限が残った場合は後遺障害12級7号が、
可動域に制限のこらない場合でも、常時疼痛がある場合は後遺障害12級13号、14級9号が認定される可能性があります。

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