膝蓋骨骨折
「しつがいこつこっせつ」と読みます。いわゆる膝のお皿の事です。
骨折の形態によって、横骨折、縦骨折、星状骨折(粉砕骨折)などがあります。
骨折すると膝を伸ばす事が出来なくなります。
転位のない場合はギブス固定、転位のある場合は銅線で人工的に骨を引き寄せる銅線締結術が行われることが一般的で、ギブス固定は不要ですので、早期にリハビリ治療を行います。
きちんと治療がなされれば、大きな後遺障害を残す可能性は少ないですが、中にはかなりひどい後遺障害を残す方も見えます。
粉砕骨折した膝蓋骨を締結したワイヤーが大腿四頭筋に刺さり、さらにワイヤー先端に異所性石灰化が見られ、結合組織の癒着と相まって、痛みで膝を曲げる事が出来ず、膝関節が拘縮してしまいました。
関節鏡受動術を行うも膝屈曲65度となり、後遺障害10級11号の認定を受けた被害者を経験しました。
骨折により可動域に2分の1以上の制限が残った場合は後遺障害10級11号が、可動域に4分の3以上の制限が残った場合は後遺障害12級7号が、
可動域に制限のこらない場合でも、常時疼痛がある場合は後遺障害12級13号、14級9号が認定される可能性があります。