【事案】
自動車で右折待ち停車中、後続車に追突を受け、そのまま反対車線に突き出されて対抗車のトラックに正面衝突したもの。右手首TFCC(軟骨)損傷、頚部軸椎骨折、第2腰椎圧迫骨折、顔面挫傷となった。
【問題点】
手首は手術の成功とリハビリ努力で可動域を回復、12級の4分の3制限とならず非該当。頚部の骨折も小さく、保存療法で完治。腰椎は後屈に大幅な可動域制限を残すものの変形癒合11号にとどまる。
それぞれの受傷か所について自力回復が功を奏し、障害認定は低めとなってしまった。そのような状態から異議申立てを受任。
【立証のポイント】
腰椎の可動域制限について専門医の診断を受け原因を追求。関節硬縮ではないことを主張も、受け入れられず同等級のまま。労災より厳しい自賠責の審査基準が壁に。これは訴訟で再度主張していくことにする。
手首は器質的損傷と疼痛が認められ、12級を新たに認定、結果併合10級となる。
ケガの重篤度に対し後遺障害が軽い為、全体的なバランスを考慮してくれた結果と思う。
調査事務所の厳しさと温情、両方を感じる異議申立てであった。
(平成23年12月)