【事案】

 丁字路交差点を自転車で横断中、直進してきた車に跳ね飛ばされ、脳出血をした事故

【問題点】

 初回申請を事前認定で行っており、12級13号が認定されていたが、これは高次脳機能障害として評価された等級ではない。ご家族の方からこの等級で妥当かどうかの相談であり、ご本人にお話を伺うとともに、ご家族の方に詳細にお話をお聞きしたところ、高次脳機能障害として評価されてもおかしくないと考えた。

 初回申請の後遺障害診断書などを確認したところ、医師は高次脳機能障害について深く精査しておらず、各診断書には「特に異常なし」という記載が目立った。ご家族が考えている事故後の多くの異常所見が医師に伝わっておらず、それらが診断書にも全く反映されていない。このままでは高次脳機能障害が見逃されて終わってしまう。

【立証ポイント】

 早速病院に同行し、どうしてご家族のお気持ちと違う診断書の内容になったのか医師に確認すると、転勤してきて引き継いだばかりで、あまりご家族やご本人とお話しする機会がないまま後遺障害診断書作成の依頼になったため、ご家族の思いと違ってしまったのかもしれないとの事。

 神経心理学検査などは行っていただいたのか確認したところ、特に検査等は行っていないという事だったので、新たに詳しい検査の依頼をするも、ここの病院では検査できる設備は整っていないと言われた。

 そこで、こちらで指定する病院で検査を行いたいと思うので紹介状を書いてくださいと依頼したところ、医師には快く承諾して頂けた。その病院で一から検査をし直したところ、高次脳機能障害で間違いないという検査結果が出た。それら検査結果一式をもって元の病院に戻り、新たに診断書を作成してもらい、ご家族が感じている事故後の変化を詳細にまとめたレポートを付けて異議申立。

 高次脳機能障害であることが認められ、9級10号の認定を得る。

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