【事案】
信号のある交差点で、横断歩道を青信号で横断していたことろ、右折してきた車に衝突された事故
【問題点】
高齢の方の場合、高次脳機能障害か認知症なのか判断が難しく、先生からも明確な回答が得られないことが多い。
今回の場合、ご家族もあまり積極的ではなく、このままでは後遺障害の申請すら行われない可能性もあった。高齢とはいえ、事故前一人暮らしをしており、身の回りのことはすべてご自身で行っていた被害者が、事故後は老人ホームでの生活を余儀なくされる状況になっていることを考えると、このまま何もせず終わってしまうことはできない。
ご家族の方と話し合い、二人三脚で進めていくことになった。
【立証ポイント】
最低限の意思疎通はできるが、記憶力の低下や意欲の低下が激しく、自発的には何も行おうとしない。肉体的にも歩行することはができず車いす生活であった。
必要と思われる一通りの神経心理学検査を依頼したが、検査自体をほとんど行う事が出来なかった。そのため、その検査結果と、検査をやってはみたが行う事が出来なかったという事実をまとめて頂き、日常生活の支障で丁寧に訴えることに。
高次脳機能障害であることが認められ、1級1号の認定を得る。