【事案】

交差点を自転車で横断中、左折車に巻き込み衝突をうける。頭部から路面に転倒、脳挫傷、急性くも膜下出血となる。

【問題点】

意識回復後、順調に回復していく。深刻な障害を伴うと予想されるも、本人の努力、家族の献身的なフォローで日常生活に復帰することができた。しかし、以前のように流暢に話せなくなり、判断力もわずかに低下をみせる。家族にしかわからない微妙な障害が残った。顕著なのは臭いがしない=嗅覚障害のみ。
治療先の病院では高次脳機能障害の評価、検査はまったく不能。嗅覚障害も関心がないよう。治療が終わったと同時に突き放される。

【立証ポイント】

高次脳機能障害のリハビリ、評価が可能な病院へ誘致する。しかしそこでの検査もすべて平均値に近く、客観的なデータの不足に悩まされる。言語障害の検査SLTAではわずかな所見、WABではほぼ正常・・・このままでは良くて9級である。家族にしかわからない微妙な言語障害を示すためにビデオを作成、実際に本人が話す様子を映像化する。百聞は一見にしかずの通りである。

(平成25年4月)

※併合のため分離しています。

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